【仮想通貨】ビットコインの意志を継ぐレイヤー1ネットワーク『Kaspa(KAS)』とは?

仮想通貨

こんにちは、IverAviです。

当ブログはクリプトに関する記事を初心者にわかりやすくをモットーに伝える場となっております。

直近でビットコインも最高値を更新し、今では再びマクロ経済の影響による市場への不安が広がり、下落傾向に転じました。

しかし、以前ビットコインの強気相場の基盤は崩れることはなく、何ら問題ないレベルの下降トレンドにあると思われます。

相変わらず価格は激しく値動き、市場が荒れる時期ではありますが、「混乱」の果てに「安定」があると勝手ながら自分は考えています。

そんなこんなで今回は、ビットコインに並んで今後大きな需要の発生が見込まれる「Kaspaカスパ(KAS)」を紹介していきたいと思います。

「Kaspa」は、ビットコインの改良版と称され、業界内では非常に有望視されるプロジェクトとなっています。

その「Kaspa」の基本と仕組みについてざっくり解説していきます。

ではどうぞ、よろしくお付き合いください。🙇

Kaspa(KAS)とは?

Kaspaカスパは2021年11月に世に出され、取引合意システムである「PoW(Proof-Of-Work)」を採用した、スケーラビリティ(拡張性)に特化した「レイヤー1ネットワーク(ブロックチェーン)」です。

ブロックチェーンのトリレンマ問題において、ビットコインはスケーラビリティの分野がやや遅れていることもあり、その点を補う形で機能向上を果たしたのが「Kaspa」でした。

ビットコインの「PoW」を受け継ぎ、XRP並みの性能を備えた「価値保存手段」としての役割を持っています。

2013年にYonatan Sompolinskyヨナタン ソンポリスキー氏とAviv Zoharアビゥ ゾハー氏が考案した「Ghost Protocol」が全ての始まりで、8年間の研究により「Ghost DAG」という取引合意システムでKaspaのネットワークは始動しました。

「Ghost Protocol」は、イーサリアムのホワイトペーパー(計画・説明書)の中でデザインゴール(設計目標)として引用され、イーサリアムに注目された高度な基盤を持つ技術であり、より信頼性が高いのが特徴的です。

2021年に上昇傾向にあった仮想通貨相場は、多くが最高値から下落に転じるという暗雲が立ち込めている時期にありましたが、それとは逆にプロジェクト開始から上昇カーブを記録し、多くの人々の注目を集めたのが「Kaspa」でした。

仕組み

通常のブロックチェーンとは違い、構造上の代案として「DAG(有向非巡回グラフ)」という技術を採用しており、「Kaspa」のプロジェクトはその一例とされています。

DAG(有向非巡回グラフ)

ビットコインのブロックチェーンでは、一つ一つのブロックが直線で横に長い「数珠繋ぎ」のイメージでつながっており、基本的に取引を含むブロックは一つずつ順番通りに承認されていきます。

しかしそれだと、システムの規模や負荷に柔軟に対応するだけの拡張性(スケーラビリティ)に制約がかかってしまいます。

それに対し、DAGでは直列ではなく、複数のブロック(取引データ)と繋がることできます。

通常であれば「1−2−3」と横に繋がっていくものが順番通りに処理されていくのですが、DAGを使うことで、「3番」などがバラついた数値と繋がっていき、より幅広く情報が共有されるので、一度に複数の取引を処理することができます。

DAGはスケーラビリティのみならず、「省エネ」や「安価な手数料」のネットワークとなる可能性を秘めており、「ヘデラ(HBAR)」「ファントム(FTM)」「SUI」などのメジャーなプロジェクトでも採用されている技術です。

しかし、DAGは業界の中ではまだ日が浅く、その複雑な構造がネックになっていたりもします。

例えば、「IOTAアイオータ」というプロジェクトでもDAGを使用していますが、立ち上げ時から安定性には課題があり、実装は容易でないとされています。

Ghost DAG

Kaspaは「block DAG」とも称され、「DAG」と「ブロックチェーン」を組み合わせたハイブリッド型の取引合意モデルを採用しています。

そして、その独自の取引合意システム(コンセンサスメカニズム)である「Ghost DAG」は、基本的にはビットコインの「PoW」と似ており、そこに「DAG」を加えることでブロックを並行して処理(並列処理)できます。

結果として、ビットコインが10分ごとにブロックが生成されるのに対し、Kaspa では1秒ごとにブロックが作成されます。

この一連のブロック生成は、Kaspaの「EXPLORER」でリアルタイムで見れます。

出典:Kaspa Explorer(https://explorer.kaspa.org/

しかしここで気になるのが、「Ghost DAGの並列処理は、どういう順番でブロックが整理されるのか?」ということです。

その方法として、「貪欲法(グリーディ法)」という単純な原則に従った解決方法で、各工程における最も『有益な』選択肢を選ぶということをしています。

「Ghost DAG(貪欲法)」では、取引間の競合(重複矛盾)を最小化させ、確認時間の短縮を優先事項としてブロックの順番を決定する仕組みとなっています。

kHeavy Hash

Kaspaでは「kHeavy Hashケイヘビーハッシュ(マイニングアルゴリズム)」を用いることで、ビットコインと比べてマイナーが「省エネ」で新規ブロックを採掘できます。

リソース(電力/使用機器)の負荷が少なく、新しいマイナーのネットワークに貢献する参入障壁が低くく、より分散化されたネットワークと言えます。

プルーミング

またKaspaでは「プルーミング」という各ブロックサイズを縮小する方法を採用しており、約3日間の取引履歴(トランザクション)だけを保存し、ネットワークへの負荷を軽減しています。

これは「アーカイブノード」と呼ばれるネットワークの履歴を保存するノードが別でいるため、様々な技術でネットワークを実現できています。

『KAS』

Kaspaのトークン(仮想通貨)である「KAS」は、ビットコインと多くの共通点をもっています。

近年、各コイン・トークンが世に出されるにあたって、VC(ベンチャーキャピタル)や創設者が大きな影響力を持ち、エアドロップ(無料配布)になるケースが多く見られています。

Kaspaはプレマイニングなどの故意の事前配布ではなく、民主的なサービスの始動を重視しており、ビットコイン同様、公平に販売される仮想通貨(フェアローンチ)として提供されています。

ちなみに、上限発行枚数は287億枚とあらかじめ決められており、独自の供給スケジュールで採掘(マイニング)されています。

現時点で約92%近くが採掘済みで、2036年には完全に上限に達する見込みです。

そして、マイニング報酬が減っていく「半減期」も1年ごとに設定されており、ビットコイン同様、初期段階で大半のコインが流通し、徐々に緩やかな供給カーブを描いていき、最終的には「ゼロインフレ」に向けてその希少性が担保されると言われています。

マイニング報酬だけでなく、「取引手数料」や「ガバナンストークン(投票)」などの役割も担っています。

Wrapped Kaspa(WKAS)

また、現時点で「KAS」はスマートコントラクトの機能に対応しておらず、「イーサリアム(DeFi)」や「ポリゴン」、「BNBネットワーク」では「Wrapped ラプドKaspa(WKAS)」が使われています。

「Wrappedトークン」とは元の暗号資産と価格が連動したトークンであり、別のネットワークで使用するために採用され、あのビットコインもイーサリアム上で「Wrapped Bitcoin」が使われていたりします。

日常的な実用性(ユースケース)として「NOW Payments」との提携でオンライン決済手段としても「KAS」は使われています。

出典:NOW Payments(https://nowpayments.io/supported-coins/kas-payments

ビットコインと比べた時、少額での決済でも安い手数料(0.0001KAS)で気軽に使える模様です。

今後の展望

Kaspaプロジェクトで集中的に進められているのが、「スケーラビリティ」と「セキュリティ」の強化です。

直近でKaspaは『RUST』というプログラミン言語に変更しとことにより、1秒あたり約10〜32ブロックという取引スピードを実現し、ネットワークのパフォーマンス(性能)を上げています。

Kaspaブロックテンプレート生成のRust」コード例

そして「Ghost DAG」を強化するために、ネットワークへの効率をさらに上げる「DAG Knightナイト」というアップデートの開発段階にも入っています。

これによりネットワークの混雑状況に応じて、自動的に取引容量を調節し、大半のPCによるネットワーク攻撃(51%攻撃)への耐性が強くなります。

またいずれは、「スマートコントラクト」の実装が、Kaspaのネットワークへの普及に貢献するとされています。

DeFi・レイヤー2(データ保存層)などのスマートコントラクトでその利便性を高めることで、レイヤー1競争の中に入り込もうとする試みが行われています。(※これらは契約(コントラクト)上の「借金」をチャラにしようとネットワーク攻撃をする輩がでてきてしまうため、現実的ではないとする見方もある。)

まだまだ構想と計画の段階であり、仮に導入されればどういったネットワークになるのか?

今後の展開に多くの期待が寄せられています。

まとめ

以上がビットコインの後継としてのレイヤー1ネットワーク「Kaspa(KAS)」の解説となります。

以下まとめになります。

  • 「Kaspa」はビットコインの「PoW」を引き継ぎ、スケーラビリティ(拡張性)に特化したレイヤー1ネットワークである。
  • KaspaはXRP並みの取引スピード持ち、ビットコイン同様「価値の保存手段」として注目される。
  • Kaspaは「DAG(有向非巡回グラフ)」という一度に複数の取引データ(ブロック)を「並列処理」する技術を採用している。
  • Kaspaは「Ghost DAG」という取引合意システムを採用しており、1秒ごとにブロックを生成可能。
  • 「Ghost DAG(貪欲法)」では、取引間の重複や矛盾を最小限に抑え、確認時間の短縮を優先してブロックの順番を決めている。
  • 「kHeavy Hash」を用いることで、よりエコなブロック生成を可能にし、マイナーのネットワークへの参入がしやすくなっている。
  • 「プルーミング」というブロックサイズを縮小する方法を取ることで、約3日間の取引履歴だけを保存し、ネットワークへの負荷を減らす。
  • 「KAS」は誰でも公平に販売される仮想通貨となっており、287億枚の上限が設けられている。
  • ビットコイン同様「KAS」も「半減期」が設けられ、1年毎にマイニング報酬が半分になり、徐々に供給カーブを描くことで「ゼロインフレ」を実現できる。
  • 直近では「Ghost DAG」の強化版「DAG knight」によって、「スケーラビリティ」や「セキュリティ」の性能が向上している。

Kaspaまだ日が浅く、時価総額ランクも現時点で40位前後を行ったり来たりしていますが、いずれビットコインの「価値保存」の役割をさらに担保し、今後価格の爆上がりチャンスが到来するとされます

ビットコインがあまり理解されていなかった頃のように、ビットコインを持つコアな層から急速に注目を集め、今後数百倍のリターンを得ることが見込まれる有力候補です。

ただ、Kaspaは日本の取引所では取り扱っていないので、海外取引所(「Bybit」や「Bitget」)の力を借りなければならないのが難点かもしれません。

以上となります。

ここまでご一読ありがとうございました。🙇

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